私は、人材紹介の法人営業・キャリアアドバイザーという経歴から未経験でエンジニア転職に挑みました。
そこで、前職の人材業界での経験と今回の転職活動の実体験をもとに、未経験エンジニアが転職活動で内定を獲得するための考え方・エッセンスを簡単にまとめてみました。
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Contents
まずは、私の転職活動の実績から
私の技術レベル
■プログラミング歴:3ヶ月(プログラムスクールに通学)
■スクールでの学習内容:HTML/CSS、JavaScript、jQuery、Ruby、Ruby on Rails、AWS、アジャイル開発によるメルカリのコピーサイトの作成
■その他:オリジナルアプリケーション2つ、技術書8冊を読破
定量実績と定性実績
以下、私の今回の転職活動の実績です。
書類選考 40社
書類通過 10社
書類通過率 25%
一次選考 8社
一次選考通過 4社
一次選考通過率 50%
最終選考 3社
内定 3社
書類選考に関しては、Greenやキャリトレの「気になる」「興味あり」を含めるとトータルで60社程度エントリーしていました。書類通過率や一次選考通過率は転職市場の平均値と大きくは変わらないなという印象です。
書類は30社落ちてしまったので、「結構落とされてるなー・・・」とテンション下がることがありましたが、こうして、書き出してみると業界平均と大して変わらないので、必要以上にテンション下げる必要なかったなと思いました。
これから未経験で転職活動をされる方は、書類選考で落とされることが多いかと思いますが、書類選考はだいたい落とされるものだという認識で、気にせずにどんどん応募していった方が良いと思います。
転職活動の軸
今回の転職活動では、大筋は下記のような軸で転職活動をしていました。軸は個々人によって違うので、軸を定めた背景については割愛します。
【軸】
①勤務地は関西
②成長しているかどうか
企業成長 ⇒ 増収or増益 ⇒ 事業投資あるいは従業員へ還元する原資が増える ⇒ さらに投資をして成長
という一連のサイクルを回すことで、継続的な事業成長・自己成長の可能性が高くなると判断
③自社サービスを扱っているかどうか
これらの軸を全て満たしている企業が複数あった際は、「事業内容への興味関心」「開発しているサービスへの興味関心」「選考を通じた対応のスピード」といった副次的な判断軸を設けて志望順位を付けるようにしていました。転職活動の後半では、自分が思っている以上に「開発しているサービスへの興味関心」によって志望順位が左右されていました。実務未経験とはいえ、興味がないものを開発するのは正直、気が進まなかったというのが本音でした。
面接のスケジュール
私は1月と2月に転職活動をしていました。以下、各月の私のスケジュールカレンダーです。
(予定ありは全て面接・面談です)
1月のカレンダーで赤枠にしている箇所は一番、面接・面談が集中した箇所です。
1月21日〜1月25日までは毎日面接があり、この週だけで6件の面接・面談がありました。
「当日の面接の振り返り・反省」と「次の面接への対策」をする必要があるので、1日1件でも毎日だと正直、しんどかったです。なので、面接を短期間に詰め込みたい場合は、1日2件の面接を1日おきに設定するようにスケジューリングした方が良いと思います。そうすれば、面接の翌日に振り返りと対策の時間をたっぷり取ることができますし、体力も回復できるので、万全の状態で面接に臨むことができると思います。
未経験からのエンジニア転職を阻むボトルネックは何か?
以上が、私の転職活動の実績です。
ここからは、「未経験でもエンジニア転職をすることができるのか?」というテーマについて話を進めていきたいと思います。
「未経験からエンジニア転職ってできるの?」
誰でもこのような不安を覚えた経験があるかと思います。
私も始めはそう思って不安な気持ちでした。しかし、転職活動を進めていて分かったことがあります。
このような不安が出てくるのは、未経験からのエンジニア転職を阻む2つのボトルネックがあるからです。
①実務経験がない
②コストがかかる
まずは、何がそんなにボトルネックになるのか、それぞれ解説していきます。
実務経験がない
少し転職市場・市況感についてお話したいと思います。
当然ですが、企業としては実務経験があり且つ技術力が高いエンジニアを採用したいと考えています。
しかし、エンジニア不足が深刻化している今、技術力が高いエンジニアはなかなか募集求人には応募してきません。そんなことをしなくても優秀なエンジニアは各社から引く手あまただからです。かと言って、未経験者ばかりを採用していると企業内部では実務が回らなくなってしまうので、少しでも実務経験がある人を優遇して採用したいわけです。しかしながら、そういった努力をしてもなおエンジニアが不足しているのが現状。だから、「エンジニアがいないのであれば、未経験者でもポテンシャルがある人材(キャッチアップが早そうな人材)を採用して育成する」という発想が企業に出始めています。また、2020年のオリンピック特需の影響も相まって、今は日本経済の景気が良く、企業の業績も好調なケースが多いため、企業も教育にかける余力がまだあります。そういった意味では、実務経験がなくてもエンジニアに挑戦するタイミングとしては今が良いタイミングではないかと思います。
コストがかかる
ここでいうコストは2つあります。
(i) 教育コスト
エンジニアに限らず、企業が実務未経験者を採用するということは、未経験者の育成に教育コストをかけます。それは未経験者の人件費だけではなく、未経験者を教育・指導する既存社員の人件費もこの教育コストに当たります。あくまで推測ですが、仮に未経験者を年収300万円で採用したと仮定して、社員1人にかかる土地代・光熱費などの諸経費を含めて換算すると年間で500万以上のコストがかかっているのではないかと思います。
加えて既存社員の人件費(未経験者の教育に割く時間に対する費用)も含めると、年間600万円以上の教育コストがかかっているのではないかと思います。1人採用するだけ、でです。
(ii) 採用コスト
細かく分類するとまだありますが、企業が人材を採用する方法はざっと下記の6つあります。
人材紹介・エージェント
求人広告(リクナビ・DODA・Green等々)
ヘッドハンティング
企業HPの採用ページ
リファラル採用
ダイレクトリクルーティング
結論から言うと、未経験からエンジニア転職を考えている方の狙い目はこちらです
求人広告(リクナビ・DODA・Green等々)
ダイレクトリクルーティング
企業HPの採用ページ
リファラル採用
理由はシンプルで、採用コストが安いからです。
内定確率を1%でも上げるためにはどうすれば良いのか?
実務経験もないし、コストめっちゃかかるから企業は嫌がるってなったら、じゃどうしたらいいの?
ってなりますが、
①実務経験がない
②コストがかかる
この2つのボトルネックを少しでも解消できるように進めていく必要があります。
①実務経験がない⇒企業に自分の将来価値を感じてもらう
これに関しては、
・自分でアプリケーションを作成し、GitHub上に上げてポートフォリオを作る。
・ブログやQiita記事等で毎日継続的にアウトプットする。
⇒これらを職務経歴書にしっかりと明記しておくこと。
等々、形はどうあれ、企業の選考官の方に見てもらえるもの、つまり自身の成果部をアピールできるものを作っておくことが大切だと思います。
それは、企業に成果物の数・実装コードの(練習)量を見てもらい、
「この人は、この短期間の間にこれだけの量のアウトプットをして、成果物も作ることができている!
これならコストをかけて投資するだけの将来価値がありそうだ!」と企業に思ってもらうことが肝だからです。
というより企業はそれ以外に未経験者の努力量やポテンシャルを測る材料がないです。
②教育コストがかかる⇒コストがかからないチャネルから応募する
先ほど紹介した6つの採用手法がありました。企業はコストがかかるのが嫌。であれば、可能な限りコストがかからないようなチャネルを利用して応募すれば良いということです。具体的には下記の応募手法があります。
■求人広告(リクナビ・DODA・Green等々)
■企業HPの採用ページ
■リファラル採用
求人広告は掲載料等の費用こそかかりますが、エージェントよりも採用単価は安価な傾向があるので、「エージェントを使って採用するぐらいだったら求人広告経由で採用したい」と企業の人事は思います。
「エージェントを使ったのに、全然求人紹介してくれへんやん・・・」
それは、企業が高い報酬をかけてエージェントに未経験採用の求人依頼することを躊躇っていることが多いからです。特に私は大阪に絞って転職活動をしていたので、エージェントからの紹介求人も少なかったです。
③エージェントに登録して、情報収集&面接対策
これまでエージェントからの応募をオススメしない理由ばかり言っていましたが、情報収集と面接対策という転職者目線では、メリットが大きいです。東京であれば、大阪と比較して未経験OKの求人数はかなり増えるので、東京勤務を視野に入れている方は、エージェントに登録することで、求人紹介をしてもらえる可能性も高くなります。
<情報収集>
私はエージェントの方からリアルな転職の市況感や他の転職者がどのような転職活動の進め方をしているのかを聞いた上で、転職活動の計画・戦略を立てていました。求人を多く保有しているかどうかは別としても、キャリアカウンセラーは数百人、ベテランであれば1,000人以上の転職者の転職に携わっているので、その情報を聞いて自分の転職活動に活用しない理由はないでしょう。
<面接対策>
もし、面接対策をしっかりしたいという方はエージェントに登録して、面接対策を依頼することをオススメします!
面接対策の質はエージェントに在籍しているカウンセラーと企業担当者に依存するので保証はできませんが、私がエージェントの仕事をしていた時は、「過去に聞かれた質問」「質問の意図(その質問で候補者の何を評価しようとしているのか)」「面接官の人柄・タイプ」「過去に通過した人の評価点」「過去に落ちた人の理由」を求職者様に伝え、求職者の過去の職務経歴に合わせて、回答のアドバイスもしていました。
対策に差はあっても、過去にその企業の面接で聞かれた質問内容ぐらいは最低でも把握しているはずなので、企業に合わせた事前準備をすることが可能です。
例えば、IT専門に特化したエージェントのワークポートは営業職や事務職等、様々な職種の求人を取り扱っているエージェントでしたが、IT領域に強みを持っており、その強みをさらに伸ばしていくために、戦略的に「株式会社ワークポートTECH IT」という会社を作ったエージェント会社なので、話を聞いてみることをオススメします。
他にもレバレジーズ・ギークリー等、色々なエージェントがあります。各社エージェント業としての事業方針・サービス提供方法が異なるので、2〜3つ程度登録して、各社のサービスを比較して吟味し、信頼できるエージェントに面接対策や求人依頼をしてみましょう。
話が脇にそれてしまいましたが、本題に戻ります。
下記のようにして応募していけばコスト面でのボトルネックを少しでも解消できるかと思います。
①求人広告で求人案件をチェック!(Green・DODA等々)
↓↓↓↓
②①でチェックした求人のなかで、気になる求人があれば、企業HPの採用情報を見て、募集をかけていないかを調べる
↓↓↓↓
③企業が募集をかけていれば、企業HPから応募する!!
※企業によっては、企業HPの採用情報を最新の状態に更新してない企業もあるので、①でチェックした求人が採用情報に記載されていないあるいはかなり古い情報の場合があります。
↓↓↓↓
④企業HPで募集がなければ、求人広告を利用して求人に応募する!!
未経験からエンジニアに転職される方は、転職保証つきのプログラミングスクールで通って勉強されている方もいらっしゃるかと思います。
そういった場合は、スクールに所属しているキャリアカウンセラーから紹介してもらうというケースもあるかと思います。スクールから紹介してもらえる企業は、
スクールから紹介がある候補者が未経験であることを分かった上で、スクールに求人依頼をしているので、通常のエージェント会社を経由するよりも書類選考が通過しやすい傾向にあります。
私はこのスクールに通学していました。一緒に勉強する同期も多く、メンターもいて対面で教えてくれるので個人的には勉強しやすかったです。
TECH::CAMPの即戦力エンジニア養成プログラム【TECH::EXPERT】
実際に同期も1〜2ヶ月の転職活動を経て転職に成功していたので、独学に自信がない方は検討材料として入れるのはアリかと思います。
こういった企業は、スクール受講生のレベル感を理解した上で面接をします。
前職の経験やコミュニケーション能力なども一部、評価対象になりますが、一番は
未経験ながらもどれだけのポテンシャルがある人材かを見極めたいということです。
また、自分だけではなく、他のスクール受講生も合わせて企業は紹介されているはずなので、他のライバルと自分を差別化するためにも、ポートフォリオを作ったり、スクールの学習とは別で学習努力をしてきた成果をQiita記事等でアウトプットをすることで自身のポテンシャルを企業にアピールする必要があるのです。
長々と書いてしまいましたが、これから未経験エンジニアとして転職活動をされる方、現在されている方は是非、参考にしていただけると本望です!